理想気体の状態方程式
気体の粒子は絶えず飛び回り、容器の壁にぶつかって圧力をつくる。気体を小さな体積に押し込めたり、加熱したり、粒子を増やしたりすると圧力は上がる。分子が密集したり速く動いたりして、壁により強くより頻繁にぶつかるからである。理想気体の状態方程式は、圧力・体積・気体の量・温度を1つの式で結びつける。
公式
P · V = n · R · T
- P — 圧力 (Pa): 気体が容器の壁に及ぼす単位面積あたりの力
- V — 体積 (m³): 気体が占める空間の大きさ
- n — 物質量 (mol): 気体粒子のモル数
- R — 気体定数 (J/(mol·K)): 圧力・体積・物質量・温度の単位を結ぶ固定の定数
- T — 温度 (K): 気体の温度。ケルビン目盛りで測る
例題
容器に 1 mol の気体が入り、温度 300 K、体積 3 m³ に押し込められている。気体が及ぼす圧力は?
- n = 1 mol
- T = 300 K
- V = 3 m³
- P = n · R · T / V
- P = (1 mol · 8.31 J/(mol·K) · 300 K) / 3 m³
P = 831 Pa
自分でチェック
体積と気体の量を同じまま、温度を 200 K に下げると、新しい圧力は?
- 正解: 554 Pa
- 831 Pa
- 1662 Pa
正解! 温度が低いほど圧力も低くなります:1 mol × 8.31 × 200 を 3 m³ で割ると 554 パスカルです。
圧力と気体の量を一定に保ったまま、風船の体積が2倍になった。温度はどうならなければなりませんか?
- 変わらない
- 正解: 2倍になる
- 半分になる
正解! 圧力が一定なら、体積と温度は一緒に増えるので、体積が2倍になれば温度も2倍になります。
どこで見られるか
夏の長距離ドライブのあと、タイヤの空気圧は高めに表示される——走行中の転がりとたわみで中の空気が温められ、体積が変わらないまま気体が暖まると、壁への衝突が増えて圧力も上がるからだ。それに対して、密閉されたポテトチップスの袋は、山道のドライブで枕のようにふくらむ:外から内側へ押す空気が減れば、閉じ込められた同じ気体が袋をより大きく押し広げられるのだ。
よくある誤解
いちばんこたえるミスは、式にセルシウス度(摂氏)をそのまま代入することだ——ここでの温度はケルビンで測る絶対温度であり、気体の振る舞いは分子が実際にどれだけ速く動いているかに依存していて、水がどこで凍るかには依存しない。2番目のミスは、P、V、n、T を4つの独立したつまみだと見なすことだ:体積と物質量を固定したまま 300 K から 200 K まで冷やすと、圧力はちょうど比例して下がる。P = n · R · T / V に代入すると (1 mol × 8.31 × 200 K) ÷ 3 m³ = 554 Pa になる。1つの項を変えれば、別の項が必ず埋め合わせるのだ。
つながり
これは熱力学の土台となる方程式だ——気体にとって温度とは何か(分子運動の読み取り値であること)と、その運動がどう圧力になるかを定義している。次の「熱と熱量」は、その温度を変えるのにエネルギーがどれだけ必要かを問う。そして R は、熱力学のあちこちで再び登場する、あの同じ普遍定数である。