鏡の公式
曲面鏡もレンズと同じように光を曲げて像をつくる。凹面鏡は内側に曲がり、光を集めてスクリーンで受け取れる実像をつくれる。凸面鏡や平面鏡は常に光を広げ、鏡の背後にだけ見える虚像をつくる。
公式
1/f = 1/dₒ + 1/dᵢ
- f — 焦点距離 (cm): 鏡から、反射光線が集まる点までの距離
- dₒ — 物体の距離 (cm): 物体が鏡の前方にどれだけ離れて置かれているか
- dᵢ — 像の距離 (cm): 像が鏡からどこにできるか
例題
凹面鏡の焦点距離が 10 cm。物体を前方 30 cm に置く。像は鏡からどこにできるか?
- f = 10 cm
- dₒ = 30 cm
- 1/dᵢ = 1/f − 1/dₒ
- 1/dᵢ = 1/10 cm − 1/30 cm
dᵢ = 15 cm
自分でチェック
同じ焦点距離 10 cm の鏡で、物体を 30 cm ではなく 20 cm に置く。像はどこにできるか?
- 10 cm
- 正解: 20 cm
- 40 cm
正解! 1/dᵢ = 1/10 cm − 1/20 cm = 1/20 cm で、像は 20 cm の位置にできます。
車のサイドミラーに使われるような凸面鏡は、常にどんな像をつくりますか?
- 正解: 虚像で正立、常に物体より小さい
- 実像で倒立、常に物体より大きい
- 実像で正立、常に同じ大きさ
そのとおり—凸面鏡は常に虚像で正立・縮小の像をつくるので、より広い範囲を見られます。
どこで見られるか
車の助手席側ミラー — 「映る物体は見えているより近い」と注意を促すあの鏡 — は凸面鏡です。像の大きさを犠牲にして、広い視界と引き換えにしています。ひげそり用やメイク用のミラーはその逆の凹面鏡です。正立して拡大されたあなたの顔は虚像ですが、ちょうどよい距離に持っていくと、紙の上に受け取れる実像へと切り替わります。
よくある誤解
繰り返し現れるミスは、凸面鏡にできることとできないことを忘れることです。凸面鏡がつくるのは、常に虚像で正立、物体より小さい像です — 凸面鏡から実像ができることはありません。しかも、レンズと同じ代数の罠もここに潜んでいます。像の位置は 1/dᵢ = 1/f − 1/dₒ に従うので、焦点距離 10 cm の鏡では、物体が 20 cm のとき像は 20 cm にでき、物体を動かせば像も動きます。
つながり
これは鏡の姿をした薄いレンズの公式です。1/f = 1/dₒ + 1/dᵢ は同一で、違うのは符号規約と仕組みだけ — 屈折の代わりに反射が働きます。光線光学はここで終わりです。次の干渉と回折は光線という描像を完全に捨てて、光をあるがままの波として扱います。