コンプトン散乱:後方散乱で最大の変化

1 · 予測

真後ろ(180°)に散乱する光子は、衝突した電子へ可能な最大の運動量を移す。この後方散乱の場合、コンプトン波長シフトも最大になるか?

2 · 準備

  1. compton-180 プリセットを開き、「リセット」を押す。入射 X 線の波長は 0.05 nm、散乱角は 180° に固定されている。
  2. 波長シフトの表示を有効にする。
  3. 各試行の散乱角(180°に近づける)を設定し、波長シフトを記録する。

3 · データ収集

散乱角 θ (°)波長シフト Δλ (pm)
90.00
135.00
180.00

3回の試行について、Δλ(縦軸)を散乱角 θ(横軸)に対してプロットする。180°付近で水平になっていくように見えるか?

4 · 分析

  1. 1回の試行について、Δλ = (h/(m_ec))(1 − cos θ) を計算する。表と比較し、θ = 180° で Δλ = 2h/(m_ec) という最大可能値になることを確認する。
  2. (1 − cos θ) を用いて、180°でシフトが最大になる理由を説明する。cos(180°) = −1 なので、この角度では (1 − cos θ) が可能な最大値 2 に達する。

5 · 発展

  1. 180°では光子が完全に方向を反転し、運動量保存により電子へ可能な最大の運動量を移す。最大の運動量移行が、光子の最大のエネルギー損失、したがって最大の波長増加に対応する理由を説明する。
  2. θ = 0°(散乱なし)では Δλ はいくらになるか?相互作用しない光子について、この結果は物理的に妥当か?

この実験の物理

後方散乱でのコンプトンシフト

コンプトンの式 Δλ = (h/m_ec)(1 − cos θ) は、θ = 180° で最大になる。このとき (1 − cos θ) = 2 なので、可能な最大波長シフトは Δλ_max = 2h/(m_ec) ≈ 4.85 pm である。

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