ベルヌーイの定理
動く流体は圧力と速さを交換する:流れが速いところでは横方向の押しが弱くなり、圧力が下がる。だから曲面の翼の上を流れる空気や、細いパイプを絞られる水は、まわりの遅い流体よりも低い圧力で引っ張る。
公式
P + ½ · ρ · v² = 一定
- P — 圧力 (Pa): 流体が単位面積あたりに及ぼす押す力
- ρ — 密度 (kg/m³): 流体の1立方メートルに詰まる質量
- v — 速さ (m/s): その点での流体の速さ
例題
1000 kg/m³ の水が 2 m/s で太いパイプを流れ、細い部分で 4 m/s に速くなる。圧力はどれだけ下がりますか?
- ρ = 1000 kg/m³
- v₁ = 2 m/s
- v₂ = 4 m/s
- ΔP = ½ · ρ · (v₂² − v₁²)
- ΔP = ½ · 1000 kg/m³ · (16 − 4) m²/s²
ΔP = 6000 Pa
自分でチェック
太いパイプから細い部分に水が流れ、速さが増す。細い部分での圧力はどうなりますか?
- 上がる
- 正解: 下がる
- 変わらない
正解! 速い流れは低圧を意味します—これがベルヌーイの定理そのものです。
同じ水(1000 kg/m³)、太いパイプでは 1 m/s、細い部分で 3 m/s に速くなる。圧力低下は?
- 正解: 4000 Pa
- 8000 Pa
- 1000 Pa
そのとおり—ΔP = ½ · 1000 · (9 − 1) = ½ · 1000 · 8 = 4000 Pa。
どこで見られるか
飛行機の翼は古典的な例だ。湾曲した上面を流れる空気は下面の空気より速く流れるので、この定理によりそちらの圧力は下がり、翼は上から押さえつけられるよりも強く下から押し上げられる。同じ「速い流れは低い圧力」という組み合わせは、流れる水の上でシャワーカーテンを内側へ引き寄せ、2枚の紙の間に息を吹き込めば紙を引き合わせる。
よくある誤解
反射的に出てくる間違いは、定理を逆向きに考えてしまうことだ。細い部分では流体が速く動いているのだから、そこはきっと強く押しているに違いない — 実際には、速い流れは低い圧力を意味する。速さは圧力と引き換えに手に入れたものだからだ。式の扱いにも気をつけよう。圧力の低下は速度の2乗の差 v₂² − v₁² で決まる — まずそれぞれの速さを2乗してから、次に引くこと。2 m/s と 4 m/s という速さでは、2乗の差は 16 − 4 = 12 であって、(4 − 2)² = 4 ではない。
つながり
これは流れる流体に適用したエネルギー保存則である。½ · ρ · v² の項は単位体積あたりの運動エネルギーであり、圧力は流体に蓄えられた押す能力で、流線に沿って互いにやり取りされながら、その和は一定に保たれる。これで流体単元が完結する — 静止した圧力、伝えられる圧力、浮力としての圧力、そして最後に速さと引き換えにされた圧力。